ゼロトップ
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ゼロトップ

 

チームのフォメーションを考えたときに、フォワードの人数は重要になります。1人なのか、2人なのか、3人なのかはチームによって異なります。1人だとワントップ、2人だとツートップと言います。しかし最近ではセンターフォワードを置かないフォメーションがあります。数字で表すと、4-6-0になります。あまり見かけないフォメーションです。

 

このフォワードを置かないフォメーションのことをゼロトップと言います。これは決してどこのチームでも使われる戦術ではありません。代表的なゼロトップが、バルセロナのメッシです。その他にもドイツ代表のミュラー、スペイン代表のセスクもゼロトップでプレーしたことがあります。

ゼロトップの場合は、本来中盤で起用されている選手がフォワードとして出場することになります。得点能力があるフォワードをわざわざゼロにしてまで、ゼロトップを行うということは、中盤にいながら得点も取れる能力を持った選手を起用しなければなりません。

 

そのためオフェンス能力の高い攻撃的ミッドフィルダーが、最前線の選手になります。誰でもできるわけでなく、フォワードに負けないくらい、ストライカーの能力も兼ね備えていることが大事です。そうなると必然的に、人材が揃っている強豪チームで採用される戦術になってきます。

 

ただ勘違いして欲しくないのは、ゼロトップはフォワードをゼロにして、守備を固める戦術ではないということです。フォワードの人数が多ければ、攻撃的なチームとは限りません。フォワードだけが得点を取るわけではないので、チーム全体として考えなければなりません。

 

ゼロトップは、偽の9番という言い方をすることもあります。純粋なフォワードの選手ではないため、攻撃のときでもフォワードの位置から下がって、中盤からパスの組み立てに参加することもあります。

 

センターフォワードのポジションに、あえて本職の選手を使わず、中盤の選手をトップにもってくるのは、センターフォワードがケガをしていたり、戦術的な理由で中盤の選手を起用したりします。

 

センターフォワードは、大きな体を使ってポストプレーなどを行ったりしますが、ゼロトップの場合は、そういったフォワードらしい動きはあまりしません。中盤の位置から、相手ディフェンダーの裏へ抜け出す動きが多いです。左右にウイングを配置してサイドからパスをもらい、相手の裏の空いたスペースへ走りこみます。

 

 

中盤に引いてプレーをしますが、攻撃の時は前線に飛び出して点を取っています。もしくは中盤に引いて、周りにパスを出しながらチャンスメイクを行うこともあります。ゼロトップは、ゲームメイクもできてゴールを狙える選手が中央にいることになります。フォワードとは動きが違うため、相手に合わせた戦術のオプションとして、ゼロトップが存在するとも言えます。

 

また裏へ抜け出すのは、攻撃的ミッドフィルダーだけではなく、サイドの選手やボランチなどみんなが攻撃参加します。そうなると、ゼロトップであっても十分な攻撃力を確保することができます。

 

ちなみに2010年南アフリカワールドカップでは、中盤の本田圭佑選手がセンターフォワードの位置でプレーしました。フィジカルが強くて前線でボールキープできる選手を探したところ、本田選手が適任だったと言うわけです。その起用に応えて、初戦のカメルーン戦では、決勝ゴールを決めています。

 

もちろんベンチ入りには、大久保嘉人選手、岡崎慎司選手、玉田圭司選手などフォワード登録の選手が数人いましたが、今回のように戦術に対して適任の選手がいないときには、得点力のある中盤の選手を起用することがあります。これがゼロトップという戦術です。

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