自国の選手を守るルール
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自国の選手を守るルール

 

近年のヨーロッパサッカーでは、大富豪のクラブ買収により、多額の移籍金で多くの優秀な選手を獲得しているクラブがあります。そういった一部のクラブにより、移籍金が高騰し、中小クラブでは考えられない移籍金が動くこともあります。

 

優秀な選手であれば国籍を問わず、獲得していくため、チーム内で自国の選手がほとんどいないチームも出てきています。自国のリーグ戦で、自国の選手がいないのはおかしな現象です。そこでUEFAは、自国の選手を守るためのルールを作りました。それをホームグロウンルールと言います。

 

これはどういうものかというと、UEFAが主催する大会である、チャンピオンズリーグとヨーロッパリーグにおいて、自国もしくは自クラブで育成した選手を、決まった人数登録しなければならないルールです。

 

まず大会に出場できる選手の登録は、1チーム25名までと決められています。チームはその中からスタメン11名、ベンチ入り7名を選ぶことになります。一度登録すると簡単には変更できないため、トップチームにいる選手はたいてい登録されます。

 

ホームグロウンルールでは、登録25名のうち8名は自国で育った選手でなければいけません。さらにこの8名のうち、4名は自分のクラブで育った選手でなければならないのです。これは高額な移籍金を支払って、他のチームからどんどん選手を獲得しているビッグクラブを牽制したものです。

 

これにより選手獲得が制限されることになります。これまでだとEU圏内の国籍選手であれば、外国人扱いにならないため、獲得を自由に行うことができました。しかし何も考えずに獲得していると、25名の登録のうち、8名は自国育成選手になるため、全員登録できない事態になってしまいます。

 

さらに4名は自クラブで育てなければならないため、一度放出して他チームで活躍している自クラブ出身選手を、買い戻すことも行われます。もし自クラブの育成選手が1人もいなければ、21名で登録しなければなりません。

 

変更や追加登録はできないため、多くの主力選手にケガ人が出た場合は、大変なことになります。少ない選手の中でやりくりしていかなければなりません。そのためクラブとしては、なるべく25名いっぱいまで登録しようとします。

 

15歳から21歳までの間に、3シーズンか36ヶ月いれば育成選手として認められます。バルセロナにいるメッシは、国籍がアルゼンチンですが、バルセロナに13歳の時にやってきて、その後もバルセロナ一筋になるため、自分のクラブで育った4名に入ることになります。

 

それならばと、才能ある若い選手を子どものうちに獲得しようと試みるクラブもありますが、FIFAは原則として18歳未満の選手の国際移籍を禁止しています。このようにして若い選手を守るために、さまざまな規約が作られています。

 

 

バルセロナのすごさ
リーガエスパニョーラのバルセロナは、世界で最も有名なサッカークラブと言っても過言ではありません。もちろん強いからこそ、人気もあります。しかしバルセロナがすごいのは、強さだけではありません。

 

バルセロナは自分の下部組織であるカンテラで選手を育成して、トップチームに送り出しています。しかもトップチームに登録されただけでなく、主力として活躍している選手が多いです。

 

メッシ、イニエスタ、ピケなどのスーパースターをはじめ、移籍してしまいましたがシャビ、セスクなども全てバルセロナのカンテラ育ちです。スペイン代表として活躍している選手ばかりです。

 

バルセロナは、有能なサッカー選手を自前で育てて、なおかつ世界トップレベルを維持し続けていることに大きな価値があります。2012年には、リーガエスパニョーラの試合でピッチ上11人全員がカンテラ育ちという快挙を成し遂げました。最近のバルセロナは、他チームから獲得した選手が増えてきましたが、自クラブで育成できるとメリットはとても大きいと言えます。

 

メッシやイニエスタなどのスタークラスの選手を他のチームから獲得しようとすると、100億円近くの移籍金がかかってもおかしくありません。それが育成であれば、移籍金ゼロで済みます。しかもクラブに大きな収入をもたらしてくれるため、長い目で見ればメリットだらけです。

 

もちろんトップチームになるまでの育成コストはかかりますが、高額な移籍金に比べればたいした金額ではありません。自クラブで育成して、トップチームに送り込むスタイルは、Jリーグが目指すべき地点だと言えます。

 

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